愛してね 瓢箪の駒みたいに
詩を読みますか?
私はたまに読みます。
去年、王子にあった古本屋で「平凡な恋人の歌」っていう世界各地の詩を集めた詩集を買って、
表題にもなってるマダガスカルの詩人Flavien Ranaivoさんによる「平凡な恋人の歌」というのをとても気に入った。
どうやらもの好きな作曲家がメロディをつけてどこかの高校に寄贈したりしてるらしい。マダガスカルの古い詩人の詩に、極東の作曲家が曲を書き、何も知らない高校生が歌っているという奇跡。
その詩を載せようと思ったけど、マイナーすぎてググってもでてこない。
忘れがちだけど、世の中にはいくらググっても見つからない作品というものが存在している。肝心の本は実家に置いてきてしまった。英語のタイトルで検索したらなんとか見つかったので転載してみます。
英訳はシンプルに"Love Song"らしい。そうなると翻訳家のエゴって本当に大事だと思う。どっちがもともとのタイトルに近いんだか。
Do not love me, my friend
Like your shadow –
Shadows fade in the evening
And I will hold you –
Until the cock crows.
Do not love me like pepper –
It makes my belly hot
I cannot eat pepper
When I am hungry.
Do not love me like a pillow –
One would meet in sleep
And not see each other
During the day.
Love me like a dream –
For dreams are your life
In the night
And hope in the day.
って転載してて気づいたんだけど、
この詩、日本語で読んだときはもうちょっと長くて、
「夢みたいに愛してね」の他に 「瓢箪の駒みたいに愛してね」とか
絶対もうちょっと愛するバリエーションあったはずなんだよね。
英語のどのサイトまわっても上記のショートバージョンしか載ってない、、、。
マダガスカルにかつていた詩人の歌を、
日本人が訳し、埼玉の高校生が歌い、
一方アメリカ人はなぜか大幅にカットしたものをオリジナルだと思って愛しているわけなんですね。
なんであれ作品が独りで走りだすってのはおもろい。そして人間なんて適当すね。