会社の先輩の朝礼

私はある日本の会社に勤めていて、

その会社はいまどき古風に毎週朝礼の挨拶をする風習があり、

大半は趣味の話や家族の話から、仕事の話へとわかりやすく繋がって行くんだけど、

年始いっぱつ目にあった年の近い先輩が、その朝礼で年末の休暇を利用して家族の住むヨーロッパを周遊した話をしていた。

何カ国かに立ち寄る中で、ポーランドも訪れ、アウシュビッツに行ったと。

そこで何が起こったかは詳細に書かれた本がたくさんあるので割愛するけれど、

その建物は弊社の自社工場みたいな田舎にぽつんとあって、もしもそこが収容所だったと知らされなかったら、ただの倉庫か何かだと思って通り過ぎてしまうような外観だった。

過去に何があったかなんて想像できないくらいに。

そこで起こったことを後世に伝える事は大事で、それは教育や知識だけはなくて、訪れる場所を保存し残していくことがとても重要だと感じた、、、

という話。

こうやって書き出しちゃうとなんか月並みな教訓みたいになるけど、

会社っていうある程度体育会的なノリの空間の、年始一発目の朝礼で、とてつもなく倫理的な話をした先輩に強い覚悟を感じた、そんな気がしたんです。

あと、やっぱり自分がふだんめちゃくちゃサイクルが早く回って行くいわゆるtoC向けの製品に携わっているだけに、鬼のような強い意思がこもった物や場所を作って行くこと、、、に興味があって。

規模は違うけどそういう物や場所じゃないと後に繋がっていかないよなあと思ってます。

 

最近会う人会う人がそういう事(=小さな意思のこもった場所や集まり)について考えている気がしている。これって偶然ではないんだろうなあ。